[Q & A] イギリス生活において日常で疎外感を感じたり、差別されたりすることはあるか?

イギリスは、いよいよ明日からサマータイム。
なので、明日は1日が1時間短い23時間。たった1時間ですが、これが結構実感するんですよね。
(どちらかというと、サマータイムが終わって1時間多くなる時のほうが、1日が長く感じる)

で、今回は、前回に引き続き、家族でイギリス移住を検討されているMさんとのQ & A続編です。
(前回のQ & A)
[Q & A] イギリスの小学校での必須科目について

<質問>

夫はイギリスの移民受け入れを反対する動きがあるのを懸念しています。
友人で日本人の奥様を持ったイギリス人ご夫婦が、ビザを発行してもらうために大変な思いをされたとのことで、弁護士を雇わなくてはならなくなったり、日本へ戻って証明する資料を集めなくてはならなかったりと1年以上もかかったそうです。
(とはいえ、日本の永住権を取得するにもなんだかんだと1年はかかりましたが。。。)

Fumirockさんがお感じになるところ、やはりそんな雰囲気はありますか。

以前、ロンドンは外国人には住みやすいとおっしゃっていましたが、日本人であることでなにか疎外感を感じたり、差別されたりすることは日常生活でありますか。
お子様はどうでしょうか。

スポンサーリンク

<回答>

ビザは多少時間がかかるかもしれませんが、ちゃんとした資格を持っていれば、大丈夫だと思います。
なるべくスムーズにことを運びたいのであれば、専門家に手続きをやってもらうのが手っ取り早いです。

疎外感を感じるかどうかは人によって受け取り方が様々ですので、それぞれ個人差があるような気もしますが、今のところ、私もうちの相方もあまりそういうことを感じたことはないように思います。
(単に気づいてないだけかもしれませんが・・)

ですので、少なくとも旦那様がヨーロピアンであれば、全然問題ないのではないでしょうか。

子供もおそらく性格によって変わってくると思いますが、うちの子は今のところうまくやっているようです。
まぁ、これも今の学校がイギリス人以外の人種がかなりいるからかもしれません。

なので、学校や地域に依存する部分がそれなりにあるのではないかと思います。
例えば、夏休みとかに、サマースクールみたいなのがあって、1日から1週間とか入れるので、それに入れてみて(親子共に)様子を見てみるというのも一つの手かと思います。

<その後のレスポンス>

ビザのことだけは知人の経験談を聞いていたので一番気になるところでもありました。
可能性がゼロではないとのことでリサーチ意欲がわいてきました。
子どももある程度大きくなったし、今までの私の仕事の経験を生かして何か仕事につきたいと思っているのですが、アイルランドはニーズがなくて。。。
イギリスの求人情報を調べると比較的多くあるのでうらやましいかぎりです。

今まではイギリス移住に関して夫がそれほど関心がなかったのですがイギリス移住計画を夫としはじめたところです。
子ども達にはサマースクールを経験させるのは名案ですね。ちょっと夫と一緒に調べてみます。

子供が学校に馴染むかどうかですが、その後、少し考えてみたところ、個人的には、以下の3つのポイントがあるような気がしています。

  • 子供の性格(コミュニケーション力)
  • 語学力
  • クラスメイト

特に英語でのコミュニケーションが取れない場合、学年が低ければ、割りとすぐに慣れてしまうのであまり問題にならないかもしれませんが、高学年になると、やはり最初は苦労すると思います。
ただ、最終的には性格によって、馴染めるかどうかが変わってくるような気がします。
Gabyの場合、基本的に負けず嫌い、かつアピール野郎でガンガン前に出るタイプなのですが、ナーサリーに入りたての頃はあまり英語が分からず、クラスではほとんど喋らないおとなしい子だったようです(家では全然違う)。
ただ、今では常に最前の先生前をキープし、事あるごとに発言するような感じのようで、英語が分かるようになってきたと共に、本来の性格が出てきたのではないかと思っています。
もしこれが、そういう勝ち気な性格出ない場合、そこに至る前にめげてしまうこともあるかもしれません。
Gabyも、一度学校があまり楽しくなさそうな様子を感じ取ったことがあり、念のため先生にそれを伝え、どんな様子か見ておいて欲しいということをお願いしたことがあります。
その時は心配するほどではなかったのですが、先生も少しフォローしてくれたようで、その後、徐々に戻ったような気がしており、やはり何かしらあったのではないかと思います。

この辺りは、やはり親が日常から子供の様子を見て、何気ないサインを見逃さないようにするのが一番重要なのかもしれません。
ちなみに、最後のクラスメイトというのは、日本と違って、学校によって人種や親のクラス(階層)が大きく異なり、周りとギャップがある場合、やはり馴染めないことが多いのではないかと思います。
これは親同士も同じだと思いますが、Gabyの学校は比較的クラスメイトが皆いい子なのですが、そういう両親はやはり付き合いやすい気がします。

なので、変にがんばってレベルの高いプライベートの学校に入れても、周りがポッシュなイギリス人ばかりだと、親も子も馴染めない可能性があり、身の丈にあった学校を選ぶというのが一番の近道かもしれません。
あと、前回のQ & Aで、ロンドンは外国人にとって住みやすいと言っていますが、恐らくこれはロンドンに住んでいるイギリス人の割合がかなり減っているのが要因ではないかと思います。
例えば以下の様な記事がありますが、2011年の国勢調査では、ロンドンの人口のたった45%がイギリス人(白人)であることが明らかになったそうです。
(ちなみに、2001年の国勢調査では58%)
Why have the white British left London?

上の記事にあるロンドンの地図を見ると、イギリス人が激減している(赤くなっている部分)のがロンドン郊外で、きれいにドーナッツ上にロンドンの中心部を囲んでいるのが分かります。
自分が住んでいるウィンブルドンがあるMertonもその一旦を担っています。
ただ、リッチモンドやキングストンといった金持ちが住んでいるエリアはそれほど減っていないようです。
これは例えるなら、東京の人口のうち、日本人は半分以下で、特に東京郊外に住んでいるのはほとんど外国人、ただし西側の田園調布あたりはかろうじて日本人、みたいな感じで、今の日本からすると全く想像もつかないことです。
上の記事の最後の方に以下のような文章がありますが、上の数字や下のような事実を見てみると、イギリスが移民を制限しようと躍起になっているのも理解できます。
(我々移民にとっては厳しい状況ですが・・・)

The years between the last two censuses have witnessed significant cultural change in London, particularly in the outer boroughs. Some white British may have moved because their neighbourhood has been culturally transformed, the tea rooms and restaurants replaced by takeaway chicken shops and halal supermarkets serving the new arrivals.

今後日本も少子化問題が本格化し、移民を受け入れざるをえない状況になってくると思いますが、果たして20年後の日本(特に東京)は一体どうなっているでしょうか。

次回に続く・・・?

Listening to “Bringing It All Back Home” by Kuba
B002YMTJEK

スポンサーリンク