イギリス市民権と永住権の申請条件に英語スキルが追加

英国国境局(UK Border Agency)によると、今年(2013)年10月28日から、イギリス市民権と永住権取得条件が変更になる模様。

Changes to ‘knowledge of language and life’ requirements and application details | UK Border Agency

これまでは、Life in the UKというイギリスの歴史やら、文化やらを一通り網羅したテストを受験し、合格するというのが条件だった。

しかし、来月28日から、それに英語のスキルも追加になるということだ。

具体的には、「スピーキングとリスニングについて、CEFRのB1レベル以上の資格、もしくはそれ相当のスキル」が条件になるらしい。

では、CEFRとは何か?

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CEFRとは、Common European Framework of Reference for Languagesの略で、ヨーロッパ全体で外国語の学習者の習得状況を示す際に用いられるガイドライン(by Wikipedia)である。
ちなみに、日本語では、ヨーロッパ言語共通参照枠とよく分からない訳語になっている模様。

それで、B1がどういうレベルなのか。
以下の、TOEFL Juniorのサイトに、日本語の解説があったので、これを見ればだいたい分かると思う。

TOEFL Junior サイトのCEFR解説

それでは、B1相当の資格とは具体的に何なのか?

Wikipediaのサイトに、各種英語資格とCEFRの各レベルのマトリックスが掲載されていたので、それが分かりやすいと思う。

Common European Framework of Reference for Languages | Wikipedia

これによると、B1レベルは、だいたい以下のような資格に相当するようだ。

  • TOEIC:275 – 395 (listening)、 275 – 380 (reading)
  • TOEFL (iBT):57 to 86
  • IELTS:4.0 to 5.0 (5.0 is borderline between B1 and B2)
  • Cambridge exam:FCE (45 to 59) / PET Pass with Merit, Pass / KET Pass with Distinction

TOEICであれば、リスニング、リーディング両方最低レベル(275)でも、合計550点。
ただ、そもそもTOEICにはスピーキングがないので、これが通用するのかは不明。

一方、ケンブリッジ英語検定であれば、PET(Preliminary English Test)合格レベルらしい。
これは、自分が以前受けたFCE(First Certificate in English)の1つ下のランクで、FCEをパスすれば、B2相当と認識されるようだ。
また、FCEをグレードAでパスすれば、さらにその上のC1扱いになる模様。
・・と、実際自分はFCEにパスしたのだけど、そもそもグレードって何だっけ??

もう5年以上前のことなので、覚えていないが、こういう時にブログの出番。

今回、どうせならと、ついでにTOEIC、FCE関連の過去記事を旧ブログから移行してみた。
渡英前の英語力とTOEICと英会話
ケンブリッジ英語検定試験 FCE 受験レポート(リーディング、ライティング、文法編)
ケンブリッジ英語検定試験 FCE 受験レポート(リーディング、ライティング、文法編)
ケンブリッジ英語検定試験 FCE の受験結果、ついに発表・・・

上の4つ目の記事によると、グレードC。まぁ、FCEの中では最低ランクですな。
というか、2007年か。随分経ったな。懐かしい。。。
しかも、なんか文章が若い*笑
と、そんなことはどうでもいいが、これから永住権や市民権を申請する予定の方は、条件が変わっていますので、ご注意を!

(参考サイト)
Policy paper – Knowledge of language and life in the UK for settlement and naturalisation: statement of intent | Gov.UK

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    • 木下
    • 2013年 11月 2日 9:46pm

    詳しい情報をありがとうございます。検索してもなかなか見つからなかったので大変助かりました。

    • 木下
    • 2013年 11月 16日 1:35am

    再び失礼します。私はPTE(Pearson Test of English)Academicというテストを受けようとしていますが、永住権にはListeningとSpeakingの結果だけが関係してくるんでしょうか。このテストのWritingがとても難しそうで躊躇しております。

      • fumirock
      • 2013年 11月 16日 12:07pm

      木下さん、こんにちは。

      記事中の最後にある参考サイトから、以下の詳細説明に飛べますので、まずはこちらをご覧頂ければと思います。
      https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/182545/statement-of-intent-koll.pdf

      この5ページ目に以下の記述があります。

      The following qualifications will be accepted:
      • Qualifications covering speaking and listening at B1 or above from the Secure English Language Test (SELT) list in the Immigration Rules, Appendix O. The SELT list is available at:

      https://www.ukba.homeoffice.gov.uk/sitecontent/applicationforms/new-approved-english-tests.pdf

      受験したことがないのでPTEがどういう試験なのか分かりませんが、ListeningとSpeakingが良くても、試験に合格しないと資格は取得できないと思いますので、もし試験にWritingが含まれるのであれば、そちらも関係してくると思います。
      上のリンク先に、各資格の内訳が書いてありますので、それを見れば合格に必要なレベルが分かると思います。

      ただ、上記は私の見解ですので、もし不安であれば、専門家に問い合わせされることをお勧めします。

    • 木下
    • 2013年 11月 21日 1:59pm

    わざわざ調べてくださって、ありがとうございます。お礼が遅くなりすみません。リンク先のサイトには、WritingやReadingが落ちても関係ないと書いてあるテストもあるようですが、PTEに関しては専門家に聞いてみることにします。アドバイスありがとうございました。

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