自分がなぜイギリスに留学しようと決断したか

昨日、日本から来た友人S氏が家を訪ねてくれて、夕方からひたすら飲み続け、気付いたら夜中の3,4時くらいまで飲んでいた。
ビール5,6本、ワイン3本と1/3くらい空けただろうか、久しぶりにあんなに飲んだ。

その友人は、最近転職が決まったらしく、有給使い倒して、約1ヶ月ヨーロッパを一人旅(奥さん、子供一人いるにも関わらず)している最中で、今がちょうど折り返し地点だそうな。

で、昨日、色々話していたのだが、そのS氏が、自分たちの留学の一つのきっかけだったよねという話になった。
S氏とはもともと大学の研究室つながりなのだが、卒業後、IT企業に就職し、6、7年くらい働いた後に、会社を辞め、カナダへ留学し、その後、日本で、とある外資系の会社に就職した。
それ以降も一度転職しているため、今回は3回目の転職となる。

それで、最初に会社を辞めて留学するという話を聞いたのだが、確か2005年の春頃(自信なし)。つまり自分がイギリスへ留学する1年前である。

その頃、自分も相方も東京での社会人生活にマンネリを感じ始め、自分に至っては、仕事面でもストレスを抱えていて、よくおなかを壊していた。
後で分かったが、あれは間違いなくストレスで、実際、イギリスに移住してからは、ほとんどおなかを壊したことはない。(本当に飲みすぎたり、体調を壊したりした時以外)

ただ、別に人間関係がうまくいってないとか、仕事が大変とか、そういったストレスにつながるような決定的な要因はなく、今考えてみると、あれは日本社会の息苦しさに起因していたのではないかと思う。

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そういうような時に、S氏の留学の話を聞き、軽く衝撃を受けたと共に、素直にその決意に敬意を表したのを覚えている。
そういうこともあって、その年のフジロックに彼も誘って、「とりあえず、カナダ行く前に、フジロック行っとけ」と、餞別代りにチケットをプレゼントし、他の友達含め、恐らく10人以上でフジロックに参戦し、バカ騒ぎしたような気がする。

今考えると、オレ、えらい気前いいなと思うのだが*笑、当時はそういう気分だったのだ。
恐らく、潜在的に自分もその道を模索していて、S氏に成功して欲しいと思ったのだと思う。
それ以降、相方との会話で、「海外に留学」というトピックが出てくるようになった気がする。

これには、その時、既に会社を辞めて、中国に渡ったっていた自分のロックの師匠を訪ねて、上海へ旅行したというイベントも影響していると思う。
なぜかというと、その上海への旅行前に、かなり日常的に腹を下していたのだが、なぜか上海への旅行中だけおなかの調子が正常に戻り、また日本に帰ってきてからおなかが壊れ始めたのだ。
そういうことがあって、これはストレスでしょ、という結論に至ったのだ。

さらに、元々仕事がマンネリ化してきていたこともあって、転職も考えていたのだが、どうせ転職するなら、まぁ留学もアリじゃない?という話になったような気がする。

あと、もう一つ、その当時アメリカの会社とかなり大きな共同開発案件に関わっていて、自分は直接その会社の人達とやり取りしていたわけじゃないが、なんとなくそこの会社とのやり取りを見ていて、なんかうまいことやられているよなぁと思った覚えがある。

つまり、交渉事でことごとく後手後手に回っているように感じられ、それが日本とアメリカという国同士の関係の縮図のように見え、なんかなめられてる気がして、すごく悔しかった覚えがある。

その当時は全く英語はしゃべれなかったし、立場的にも自分にはどうしようもなかったのだが、色んな意味で、これじゃいかんなと思った。
と、今改めて考えてみると、色々な要因があると思うのだが、正直、この辺、どういう風に、「イギリスに留学する」という最終結論に至ったのか、あまり覚えていない。
恐らく、これが決定的な要因というのはなく、どちらかというとノリに近かったのではないか。
なので、割と決断は早く、すぐに具体的なプランに移っていた気がする。
ただ、S氏の「会社辞めて留学」という話は、その中でもかなり自分達の決断に対してインパクトを与えたのは間違いない。

結局、その翌年の2006年の6月(翌年のグラストンベリーに行って帰るという計画で日程を組んだ*笑)に渡英して、2007年にロンドンで運よく職を見つけ、今に至るのだが、今思い返してみても、何事もタイミングなんだろうなと思う。

そして、それは何の前触れもなく突然訪れるのではなく、色々な積み重ねがあって、色々な伏線があって、その延長線上にやってくるんじゃないかと思う。
その時に、「今かな」と自然と思えれば、それが自分にとってのベスト・タイミングであり、その時の決断というのは、割とうまくいくのではないかという気がしている。

少なくとも後悔はしないはず。

ちなみに、留学する前から、なんとなくイギリスで職見つけれたらいいなと思っていたし、なんの根拠もなかったのだが、”なんとなく”いけそうだなという感触はあった。
個人的には、なんとなく、そういう「やれそうかな」という直感があれば、ほとんどの場合、実現できるのではないかと思う。
今回、S氏とは恐らく5年以上振りに再会したのだが、ちょうど今、自分が次の道を模索しているこのタイミングで色々話せたのは、単なる偶然か、それともこれもまた何かの伏線なのか。

その答えは、来年の今頃には出ているはず。

果たしてどうなることやら。

Listening to “Muchacho” by Phosphorescent
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