失業率は下がったようだが、果たしてイギリスの景気は回復しているのか?
本日のMETRO(第112回)。
UK unemployment rate drops to 7.7% but part time working rises
(ペーパーのタイトルは「Jobless total drops but 7% target rate is long way off」)
今日はちょっと真面目にイギリスの失業率、そして経済の話。
今年5月から7月にかけて、失業率が7.7%(数にして249万人)に下がったらしい。
ただ、16歳から24歳の若者だけ見てみると、逆に9千人増加し、合計で96万人とかなり多くなっている。
以前の記事「ジェイミー・オリバーが今度はイギリスの軟弱な若者をばっさり切り捨てる」で、ジェイミーがイギリスの若者の根性が足りないと言っていたと書いたが、果たしてそれだけなのか。
まぁ、実際やる気があるように感じられない人が多いように見えるので、それもあるんだろうけど、実際それだけでは片付けられないだろう。
今週、英財務大臣(Chancellor of the Exchequer)であるジョージ・オズボーンが、「峠は越えた(turned a corner)」と言ったらしいが、野党である労働党の党首エド・ミリバンドは、「完全な自己満足」、「この100年で経済回復に一番時間がかかった」などとデーヴィッド・キャメロン首相を非難しているようだ。
エド・ミリバンドによると、デーヴィッド・キャメロンが首相になって39ヶ月経つが、賃金上昇率がインフレ率を上回ったのはたった1ヶ月で、その1ヶ月も、銀行員のボーナスががつんと上がっただけ、ということである。
また、正社員として働けないため、パート・タイムで働いている人の数が上昇しているらしく、全体で145万人という数字になっているらしい。
これは1992年に記録を開始して以来、最も高い数字で、ここ5年間でおよそ2倍になっている模様。
最近では、0時間パート・タイム契約が増加していると非難の対象になっているが、これはパート・タイムなのに労働時間が保障されない、つまり、明日どのぐらい働けるか、もっというとどのぐらい稼げるか全く保障がないという雇用者にとって都合の良い契約である。
それでも全く職がないよりましだということで、この0時間パート・タイムに甘んじる人が多いということのようだ。
なので、一概に失業率が下がっているといっても、雇用の数が増えているとは言い難い。
また、雇う方(会社)も「人を増やす」より、「生産性を上げる」ことに注力しているようで、目標の失業率7%にたどり着くにはまだまだ時間がかかりそうである。
ちなみに、日本の失業率がどのぐらいか。
軽くググってみたら、今年7月で3.8%らしい。
えらい低いなぁと思ったが、ハローワークに通ってないニートやパラサイトシングルはカウントされないようで、実態がどうなのかは不明。
まぁ、少なくとも、ギリシャ(27.6%)やスペイン(26.4%)より低いことは確かだろう。
しかし、若年層に限ってみると、失業率はなんとギリシャが62.9%で、スペインが56.1%。
完璧に破綻してるよな。。
(それでも危機感なくのほほんと暮らしているようにみえるけど・・)
こう考えると、まだイギリスがまともに見えてくるので不思議である。
まぁ、実際、まともなんだけど*笑
(本日のiTunes Festival出演アーティスト)
なんかElton John、初めてちゃんと聴いた気がする。。
Listening to “Union” by Elton John & Leon Russell
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