「Mortgage squat」って何だか知ってますか?

本日のMETRO(第78回)。

First-time buyer generation opts to ‘mortgage squat’
(ペーパーのタイトルは「Why take out a mortgage when you can squat?」)

今日は44ページ目にあった住宅関連の記事。

25歳から34歳のfirst-time buyer世代の5分の1が「mortgage squat」を選択しているらしい。
と言っても何のことかよく分からないと思うので、まず、軽く説明しておく。

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こちらではプロパティ・ラダーproperty ladder)と言って、イギリスでは、最初に安い物件を購入し、徐々に大きい家に移り住んでいくというケースが珍しくなく、first-time buyerというのは、そのladderの一段目、つまり新規購入者という意味である。

それ以降の場合、自分が次の家を買うのと、自分の家を売るのを同じタイミングで実現させる必要があるので、結構大変のようだ。

そして、たいていの場合、自分が買った次の家のオーナーも同じ状況なので、それがつながって、ひどいときは10くらいつながっている場合(チェーンと呼ぶ)、それぞれのオーナーがほぼ同じタイミングで売買交渉を決め、引っ越しする必要が出てくるので、それはもう悪夢らしい。(それでタイミングが合わず、諦める人も結構いるらしい)
で、今回の記事のメインである「mortgage squat」という言葉は初めて知ったが、どうやら、結婚していない相手が払っている住宅ローンの一部を払うことで、法的には何の権利もないが、そのパートナが所有する家に同居すること(賃貸的な位置づけ)らしい。

ただ、この場合、例えローンの一部を負担したとはいえ、それは法的にその不動産に対しては何の権利もなく、もし別れた場合、お金の払い損になってしまうらしい。

ちなみに、「squat」とは、無断で人の家に居座ること、不法占拠することを意味するが、まぁ「mortgage」(住宅ローン)を払って、「squat」(居座る)するという感じか。
最終的に結婚した場合、その不動産に対してはその相手にも正当かつ同等の権利が法的に与えられるらしいが、その98%の人達は結局結婚しないか、civil partner(同性のパートナ関係でイギリスでは法的に認められているが、男女の結婚とは異なる)の関係にあるという。

専門家によると、もし、「mortgage squat」をやる場合、もし別れた場合の権利関係をきちんとしたドキュメントに残しておかないと、お金も戻ってこないし、住む家も失ってしまうことになると警告している。
尚、現在、Funding for Lending schemeという資金調達支援スキームの恩恵で、住宅購入に関しては、2年前と比べて、かなり良い条件になっているようだ。

専門家の話では、去年ぐらいから、住宅ローン市場が新規購入者に有利な方向にシフトしてきているという。

ちなみに、2012年、UK国内の住宅新規購入者が払った平均の住宅ローンの月額支払金額が562ポンドなのだが、ロンドンだけを見ると、1022ポンドまで跳ね上がるらしい。

一方、賃貸の場合、イングランドとウェールズ全体の家賃平均が月額731ポンドで、ロンドンだけに限ると、1092ポンドとなっており、同じくらいの金額の家賃払うくらいなら、ローン組んで家を買った方がいいという人が多い。
(つい最近、周りでもそういう理由で家を探し始めている人がいるようだ・・)
家・・・ねぇ。。。

Listening to “Arc Light” by Lau
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