噂のソーシャル・メディア・データ解析システム「Riot」であなたの私生活が丸裸に?

久々の本日のMETRO(第34回)。

Big Brother spyware Riot can even predict future crime
(ペーパーのタイトルは「Big Brother spyware can even predict future crime」)

Raytheonというアメリカの会社がRiot (Rapid Information Overlay Technology)という名前からして大丈夫かおい、というソーシャル・ネットワーク上のデータを活用したデータ・マイニング・ツールを開発し、それを使えば犯罪を未然に防ぐことができると言われているらしい。

このRiotというツールがどんなものかというと、以下のThe Guardianの記事にある紹介ビデオを見ればある程度分かるが、Twitter、Facebook、Foursquareなどのソーシャル・ネットワーク上でシェアされているデータをインプットとして、その人の行動、出没場所、友人関係を分析し、将来の行動を予測できるという、誰かをストーカーするにはもってこいの危険なツールである。

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Software that tracks people on social media created by defence firm (from The Guardian)

特にモバイルで撮った写真にはGPS機能により緯度と経度が自動的に埋め込まれるため(設定オフにしない限り)、この情報はその人の行動範囲を特定する上でかなり有力な情報になってくるのだが、このRiotでも位置情報を自動的に抽出し、その人の行動履歴を地図上にプロットするような機能もあるようだ。

ちなみに、家で撮りましたーとかいうTweetを写真付きでアップした日には、こんなたいそうなシステムを使わずとも速攻自宅の場所などは割り出せてしまうため、危険である。

そう考えると、まぁ、確かに、やろうと思えば、誰か特定の人に絞って、丹念にデータを追っていけば、ある程度の情報はソーシャル・ネットワーク上のデータから入手できそうなものであるが(その人がやっていればの話だが)、これがシステム化されれば、何か捜査をしていて、怪しいやつが出てきたら、とりあえず、そのシステムで引っ掛けてみるということになってくるだろう。

現にアメリカ政府とは2010年の時点で既にこのシステムの内容をシェアしているらしく、今公開されているだけでもこれだから、実際にはもっと精度高く情報を割り出せるようなシステム開発が進んでいると思われる。

ただ、テロリストがソーシャル・ネットワークで個人情報をシェアをしているということはあまり考えられないので、これで犯罪を未然に防ぐと言っても、限界があると思うのだが。。

ちなみに、個人情報で騒がれているのは何もソーシャル・メディアに限った話ではなく、日本ではTポイントに代表される身近なポイントカードについても、同じように販売履歴を通じて個人情報がダダ漏れと問題視されている。

日本でどれだけ認知されているのか分からないが、Twitter上では、この問題について頻繁にRTされたりしているので、そんなの初耳という方は、高木先生のブログ「高木浩光@自宅の日記」の以下の記事を一読することをお勧めする。

この辺はもう個人の情報、メディア、IT・リテラシーを高めていくと共に法整備をきっちり整えていくしかないのだが、教育・法律共に追いついてないというのが現実のところである。

とりあえず、モバイルのカメラの位置情報機能はオフっとくことをお勧めする。

Listening to “Holy Fire” by Foals
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