Hello sunshine! Goodbye puddles! Glastonbury Festival 2008 レポート

(注: この記事は2013年6月に旧ブログから移植した記事です)

遅くなってしまったが、今更ながら今年のGlastonbury Festivalについてのレポートを書いてみようと思う。

去年はかなり詳細に書いたので、今年は違う切り口から、この1回で書ききることにした。

Glastonburyまであと2日!ロンドンからGlastonburyまでの正しい行き方(車編)」で書いた道順が正しかったかどうか(結果的にほぼ正しかった)や、実際に車で行った時のレポート、去年持っていた荷物リストに比べて今年はどう変わったか等、実務的なネタが色々とあるのだが、グラストから帰ってきて、かなり忙しくブログを書く時間的および精神的余裕がなかったことと、もう開催からかなり時間が経過して、若干今更感があるため、省略することにしたというのが本当のところである。

(2013.6.23 追記)
グラストの持ち物リストは、以下のページにまとめました。
ただし、このリストは日本から来る場合を前提としているので、UKから車で参戦する場合のフルリストは別途まとめる予定。
日本から参戦する場合のグラストンベリー持ち物チェックリスト

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で、今年のグラストだが、御存知の通り、今年のヘッドライナーにJay-Zが起用され、イギリスではかなり物議を醸し、それだけが理由ではない(去年の大雨による劣悪環境もその一員)だろうが、チケットの売れ行きも伸び悩み、最後には事前に登録していなくても、HMVに行って登録すればその場で買えてしまうという状況にまでなった(らしい)。

確かにメンツ的には今年のグラストは(他のフェスに比べ)あまり魅力的なものではなく、フェスが乱立し、かなりのアーティストが他のフェスでも演る(つまりかぶっている)という状況の中、わざわざ高いお金を払って、しかも劣悪な環境が予想される、市内から遠く離れたところへわざわざ足を運ぶという選択肢を取る人は少なかったかもしれない。

しかし、それでも行って良かったと思えたのは、やはり天気によるところが大きい。

そもそも、今年のグラストは晴れるんじゃないかなと楽観的な予感がしていた。もちろん、こんなことを口に出して言うと、絶対雨が降ってしまいそうな気がしたし、期待していた時に裏切られたそのガッカリ感を味わいたくなかったし、何よりも「イギリスだし、グラストだし」という根拠のない、しかし確かな事実があったため、その淡い期待はそっと胸にしまいこんでいた。(事実、相方が「今年は晴れないかなぁ」と言う度に、「ムリムリ、そんなの期待しない方がいいって」てなことを自分に言い聞かせるように言っていたくらいだ)

ではなぜ晴れる予感がしていたかというと、今年のイギリスの夏は、去年に比べて、「格段に」良いからである。というか、去年がひどすぎたのかもしれない。記憶では、今日は晴天で暑いなぁと言える日が片手で数えれる程にしかなかったと思う。

しかし、今年はかなり好天に恵まれており、今日も凍らせたビール(ステラ)と相方お手製サンドイッチ(卵&ハムとアボカド&ロケット&チーズ)とクリスプス(Walkersの青と緑)、そして村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を持ってハイドパークに出かけ、芝生に寝転び、ビールを飲みつつ、本を読破してきたばかりである。
とそんなことはどうでもいいが、とにかく今年のグラストは天気が良かった。それに尽きる。

去年の写真と比べるとよく分かるが、涙が出てきそうなほど今年のグラウンド・コンディションは最高だった。(あまりにも良かったので、地面の写真を取りまくってしまった・・)
まずはこれが去年の写真。
グラスト2007 1グラスト2007 - 2グラスト2007 - 3

そしてこれが今年の写真。
グラスト2008 - 1グラスト2008 - 2グラスト2008 - 3

それはもう「カピカピ」である。

木曜日は結構雨が降って、夜なんか、もうやる気なくして10時くらいには寝てしまったのだが、それ以降はほぼ晴れor曇り。日曜になっても、まだ芝生に寝転べるなんて、奇跡に近い。

ちなみに、今回のテントは去年と同じく、アルゴスの39.99ポンド・テント。
椅子はウールワースの5ポンド椅子。
グラスト2008 - 4

今年は、初日と最終日に焚き火をしたのだが、相方がかなり気に入って、木を燃やしまくっていたら、近くのテントから「ゴホゴホ」という声が聞こえ、実はかなり迷惑だったようだ。。(まぁ、よそでもやってたし、別にうちらだけではないんだけども)
グラスト2008 - 5
ネタ系でいくと、結構こういう点滴の入れ物みたいなのにビールを入れて、飲んでいる人がいるのだが、絶対まずそうである。(こいつは2時間後、酔っ払ってぶっ倒れて吐きまくっていた・・)
グラスト2008 - 6

あと、こいつらは、Zutonsの演奏中、なぜかフル○ンで走りまくっていた・・・
(そして、そこら辺の女の子がおもしろがって、一緒に記念写真を・・・)
グラスト2008 - 7
他に、おもしろかったことと言えば、初日(水曜日)の夜、どこからともなく、「うぉーー」という声が挙がるのを期に、あちこちから「うぉーーー」という声が呼応し、まるで狼の遠吠えのような感じだった。自然にかえれば、人間もしょせん動物なのか・・とふと思った。

あとは、次の日の夜中、ふと何かの声で目が覚め、なにかと思えば、誰かが「マット・デイモーーン!!」とテントの中で叫んでいた。すると、他のテントから「マット・デイモーーーーン!!!!」という声がまた返ってきて、さらにまた違うテントから(低い声で)「マット・デイモォォーーン!!」という返しがあり、それがひたすら続いていて、しばらく寝れなかった*笑

目が覚めた時には既にマット・デイモン祭りになっていたので、なぜにマット・デイモンなのかは不明だが、見ず知らずの人たちがテント越しに「マット・デイモン」という言葉だけで会話するというその不思議でわけの分からない現象は今年のグラストの中でも、寝起きでおぼろげながらも鮮明に記憶に残っている。(相方も実はそれで起こされたらしい)
最後に、一応ロック・フェスのレポートなので、良かったアーティストを紹介しておこう。
Massive Attack
同時刻のピラミッドで、Jay-Zがやっていて、ネタ的に観ておきたいという欲求はあったが、やはり冷静に考えるとこっちだろうということで観たが、やはり良かった。
客はJay-Zに取られて少なめだったが、音と映像と照明の競演てな感じでかなりかっこよかった。
生でTeardropも聞けたし、大満足。(ヴォーカルの人があんなにきれいな人だとは・・・)
ちなみにMCでかなりJay-Zのことをボロカスに言っていた。(Verveも結構嫌味を言っていたし、ファンより、むしろアーティストの方が嫌悪していたのかも)

The Verve
日曜のトリのピラミッド。ピラミッドの後ろのほうでまったり観ていたのだが、まさしくトリって感じで、ブランクは感じさせない堂々としたステージだった。
リチャード様の俺様振りにはちょっと笑えたが、生Bitter Sweet Symphonyは今年のグラストの締めくくりとしては最高にハマっていたと思う。最高っした。

MGMT
今年のグラストの裏ベスト。今売り出し中のニューヨーク出身の彼らだが、脳裏に焼きつく独特のメロディが頭から離れない。ここイギリスでも中毒者多数で、特に最後のKidsという曲のメロディを、演奏が終わってステージからバンドが去った後もずっと客が大声で大合唱していた光景が忘れられない。(あまりにも大合唱がやまなかったので、ちょろっと出てきて「Thank you」とだけ言ってまた引っ込んでいった。その後皆が会場を後にする時もずっと歌っていた。(自分含め*笑))

その他にも以下のバンドは個人的に良かった。気になる方は是非Myspaceでチェックすべし。
Kings Of LeonThe HoosiersBen FoldsThe RaconteursElbowThe CourteenersSinead O’ConnorSuzanne VegaThe ZutonsThe SubwaysGet Cape. Wear Cape. Fly
ちなみに、事前には発表されていなかったスペシャル・ゲストとして、Franz FerdinandLast Shadow PuppetsArctic Monkeysのヴォーカルの別プロジェクト)が出演していたが、奥深くの小さなステージで、結構いい時間帯にやったもんだから、当然観にいけるはずもなく、あえなく断念。というか、ステージ多すぎ・・・そんなに観れねぇよ!!

あと、気になるJay-Zのステージだが、BBCのサイトで観れる映像を見る限り、Massive Attack選んで良かったなと思った。
(特に初っ端のOasisのWanderwallのカバーはひどかった。わざとやってる?というくらいの音痴っぷりにかなり興ざめ)

もともとヒップホップは苦手だし、Jay-Zが単独でやってるステージにはさほど興味がない。(結局皆が期待していたような大物ゲストは出てこなかった)

まぁ、客(前のほう)は盛り上がっていたようだけれど・・・
と、ここまで書いて気付いたのだが、フェスにおいてかなり重要なファクターである食べ物に関して全く書いていない。

しかし、(既に十分長いけど)さすがに長くなってしまうので、1回で終わると言っておきながら、食べ物に関しては別記事にまとめてみたいと思うのでお楽しみに。(去年も結局書ききれなかったので、それもまとめて)
最後に、ひょんなことから、フジロッカーズ.orgのスタッフの方と知り合い、現地でインタビューを受けて、それがフジロッカーズ.orgのサイトに掲載されたので、軽くご紹介。(まぁたいしたことは言ってないので、おもしろくもなんともないけど・・)

グラストンバリーフェスティバル~初体験記~

Listening to “Mirror Conspiracy” by Thievery Corporation
B00004WFIZ

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