イギリスでマイホーム購入資金を貯めるのになんぼかかんねんという話

本日のMETRO(第68回)。

Trapped in the nest: House prices force young to be carers
(ペーパーのタイトルは「Trapped in the nest」)

今日は一面記事。

20歳から34歳の若い世代の人たちが、イギリスの記録的な不動産価格の高騰のせいで、家が買えなくて、買えるくらいのお金が貯まる頃には、両親の介護の必要が出てきて、結局家を諦めざるを得ないという状況になっているという話。
現在イギリスでは、最高3百万人もの若い世代の人たちが貯金のため、親と共に住んでいるらしく、デポジット(頭金)が払えるくらいの貯金が貯まるまでに、イギリス国内の平均で、だいたい10年、ロンドンに至っては、24年もかかるとのこと。

それで、しこしこお金を貯めているうちに、5人に1人の人が、親の介護をすることになるらしい。

続きを読む

NHSのヘルプラインがカオス状態に

本日のMETRO(第67回)。

NHS phone system 111 ‘is a chaotic mess’
(ペーパーのタイトルは「NHS phone system‘is a chaotic mess’」)

今日は一面記事。NHSのヘルプラインがアホな電話にまともに対応して、本来対応すべきまともな電話に対応できず、カオス状態になっているらしい。

このNHSの「111」ヘルプライン、基本的には緊急用の「999」にかけるほど深刻ではないが、医療アドバイスを求めたい時に利用することを目的としたサービスだが、システムで、あるキーワードでフィルタリングして、そのキーワードが含まれる場合、救急車の緊急出動が要請される仕組みになっているようだ。

ところが、実際のところ、このフィルタリングがうまく機能しておらず、例えば、16歳が電話をかけてきて、生理についての相談をしたところ、「血」という言葉が含まれていたので、救急車が手配されたとか、ブライトンでは救急車が行った先には、下痢した猫が待っていたとか、終いには足の巻き爪(食い込んだ爪)を訴えてくる人とか。。。

続きを読む

ミドルクラスの人たちが住宅ローンを借りるためにやっていること

本日のMETRO(第66回)。

Middle-class mortgage lies: More professionals fib to get home loan
(ペーパーのタイトルは「Middle-class mortgage lies」)

今日の一面は、日本でも大きなニュースになっていると思うが、イギリスの元首相マーガレット・サッチャーが亡くなったという記事。

一面どころか、あのMetroでも15ページ目まで、延々とサッチャー特集だった。

それだけインパクトがあったということだ。

・・・が、ここはあえて、別の記事をチョイス。
(というか、サッチャーについて、個人的に語るべきことも特にないし・・)

で、19ページ目にあった、この記事。

不況にあえぐイギリスにおいて、家を購入するために、多くの人が住宅ローンを借りるのに苦労しており、申請時に、虚偽の情報を提供している話。

続きを読む

エモ、ゴス、パンクな人達を守れ!!

本日のMETRO(第65回)。

Emos and goths offered extra protection under new‘hate crime’ rules
(ペーパーのタイトルは「Emos and goths get hate crime protection」)

今日は久々に一面。

マンチェスターで、エモ、ゴスやパンクなどのサブ・カルチャーに属する人達に対して、新しくヘイト・クライム保護ルールが適用されると昨日発表されたらしい。

ヘイト・クライムというのは、あいつ、気にくわねーとか言って、集団でよってたかって暴力を振るう犯罪行為のことだが、一般的には、人種差別、民族差別、同性愛者差別、障害者差別などが原因で起こることが多い。

しかし、2007年、ランカシャーで当時20歳のゴスの格好をした女性が暴行によって死亡した事件をきっかけに、今回マンチェスター警察が他の地域に先駆けて、この新しいルールを採用したというのが今回の記事。

続きを読む

雑務に追われ、教師が本業に専念できていないという、どっかで聞いたことがあるような話

本日のMETRO(第64回)。

Teachers vote to spend only 20 hours a week in the classroom
(ペーパーのタイトルも上記と同じ)

今日も、昨日の続きみたいな感じだが、4ページにあった教育ネタ。

リバプールで開かれたイギリス教員組合、NUT(National Union of Teachers)のカンファレンスで明らかになったらしいのだが、学校の先生が、実際にクラスで時間を過ごせるのが、週に20時間だけで、他の時間は授業の計画(10時間)やミーティングなどの雑務(5時間)に当てられているとのこと。

これを一日あたりで見ると、4時間がクラス、2時間が授業の計画、1時間がその他、という感じになる。
(つまり、9時-5時で、お昼の1時間を除くと、一日合計7時間という計算)

続きを読む

取り上げる記事の選択方針を変更します

あえて、ここで発表することでもないのですが、一応。

これまでは(最近は結構違いますが)、基本的にMetroの一面記事を取り上げるようにしてきました。

なぜかというと、イギリスのタブロイドでは毎日こんな記事が取り上げられているんですよーというのを紹介することによって、イギリスの人々が日常を垣間見れるかなと思ったからです。

ただ、しばらく続けてみて思ったのは、政治家のスキャンダルやら、Facebookがどうのこうの書くより、小さい記事でも、もっとイギリスの日常に近いネタを拾っていった方が、このサイトの趣旨にあってるかなと。

個人的には、IT方面や政治方面も、それはそれで色々と勉強になるので、極力幅広く取り上げていきたいなと思っていますが、今までより、若干軸足を、イギリスの日常の方へ移してみようかと思っています。

マンネリ化してきたら、またその時考えます*笑

他に何か、こういうネタを拾っていって欲しいとか、こういうネタはおもしろかった、ためになったというのがあれば、是非フィードバック頂けると非常に参考になります。

コメント欄でも、Twitterでも、上のContactフォームからでも構いませんので、気が向いたら、是非感想を頂けると助かります。

それでは、引き続きよろしくお願いします。

小学校の先生がテスト多すぎで反対運動を展開中

本日のMETRO(第63回)。

Primary teachers threaten to snub ‘unnecessary’ tests

今日は4ページの小さい記事で、Webにはその記事は載ってなかったのだが、あえてこの記事をチョイス。

なんでも、小学校の試験が多すぎて、音楽や美術などの創作活動のための時間がほとんど取れないという事態になっているらしく、政府の方針に反対し、一部では反対運動も起こっているようだ。

記事によると、今度、11歳で文法の試験、6歳でリーディングの試験が追加になったようで、リーディング試験については、NUT(National Union of Teachers)というイギリス教員組合のメンバがリバプールで反対キャンペーンを展開している模様。

こちらの現地の学校に通っていた人の話を聞くと、私立の学校は別だが、普通の公立の学校の教育水準は日本と比べると低いようだ。

続きを読む

テイク・アウェイのラム・カレーに犬か猫の肉が入っているかもしれないという話

一日遅れの本日のMETRO(第62回)。
今回も一面ではなく、6ページにあった小さい記事をチョイス。

Mystery meat in takeaway curries ‘could be from cat or dog’
(ペーパーのタイトルは「Mystery meat in takeaway ‘could be from cat or dog’」)

今年に入って世間を騒がせている馬肉混入事件。

そんな中、BBC3である特集が組まれた。
(BBC iPlayerで観れたので、結局、全部観てしまった・・)

続きを読む

UKボーダー・エージェンシーがわずか5年で幕を閉じるらしい

(またもやバックデートで申し訳ないが)二日遅れの本日のMETRO(第61回)。

Theresa May scraps border agency after five years of failure
(ペーパーのタイトルは「May scraps border agency after five years of failure」)

今回も1面がちょっとブルーな感じの記事だったので、11ページ目のこの記事をチョイス。

なんでも、2008年に設立されたばかりのUKボーダー・エージェンシー(UK border agency, UKBA)が、あまりにも機能していないため、クローズされ、その機能がまたホーム・オフィスに戻されるという。

記事によると、32万件が未処理のまま残っており、この調子でいくと、これを完了させるために24年かかり、ダメだこりゃということで、クローズすることに決めたようだ。

ここにはビザ関連で何度か足を運んだが、ほんとにちんたら仕事してるし、効率悪いし、よくミスってるし、こうなって当然だと思う。

そもそも、このご時勢に、全く持って電子化されてないし、未だに紙で処理しているから、間違いも多いし、効率悪いことを極まりない。

続きを読む

ヨーコ・オノも推薦のウィンブルドン在住のティーンネイジャーがアプリ売ってウハウハらしい

(バックデートで申し訳ないが)一日遅れの本日のMETRO(第60回)。

Summly creator Nick D’Aloisio, 17, has app bought for millions by Yahoo!
(ペーパーのタイトルは「Nick, 17, sells homemade app in £19m Yahoo! deal」)

一面はブルーな記事(そういや今日の一面もそうだったな。。)だったので、9ページ目の記事をチョイス。

17歳のティーンネイジャー、ニック君が趣味で作った、Summlyというネット上の各ニュース記事を簡単にサマリできるアプリがYahooに認められて、1900万ポンド(今のレートで、27億円以上!!!)で売れたという、なんともウハウハな話。

このアプリを作った動機が、宿題のためにWebで調査するときに、Googleで検索して、記事読んで戻って、また次の記事読んで戻っての繰り返し作業がかったるいので、プログラムを作ったという。

すばらしいですな。だいたい発明って、面倒だからなんとかならないかという不純な動機から発想を得ることが多いと思うのだが、この例がまさにそれ。

続きを読む