GCSEの英語と数学でグレードC以上取らないと・・・

本日のMETRO(第105回)。

Pupils to be forced to study English and maths until they pass GCSEs
(ペーパーのタイトルは「If at first you don’t get C… try, try again」)

今年も早いもので、もう9月に入ってしまった。

イギリスは今週また暖かくなり、最後の夏となりそうだが、来週から本格的に秋へ突入しそうな気配である。

それと同時に、夏休みも終わり、多くの子供達は今週からまた学校が始まる。

Gabyも、今月からReceptionという、プライマリー・スクール(日本で言う小学校)の前に入る準備クラスへ行くことになっている。

ただ、学校の方針で、誕生日が後の子供(年齢的に若い子供)から順に徐々に慣らしながら生徒を増やしていくため、来週の月曜からスタートの予定で、まだ最後の夏休みを満喫中である。

本人自体は、制服もゲットし、行く気満々なのだけど。

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と、そんな中、学校に通う子供達にとって、決して良いニュースとはいえない記事が本日の一面。

イギリスのセカンダリ・スクール(日本で言う小6から高1まで)で課せられるイギリスの統一試験であるGCSEGeneral Certificate of Secondary Education)の制度が今ターム(つまり今日)から変更された模様。

なんでも、英語(つまり国語)と数学で、C以上の評価を取れなかった場合、取れるまで勉強を続けなければならなくなったらしい。
で、そもそも、GCSEについては自分もよく分かってないので(永住権取る時に受けたLife in the UKに色々出てきたけど忘れた)、Wikipediaで軽く復習してみた。

まず、GCSEの評価は、最高のA*(A-star)からGまでグレードが分かれており、最低基準に満たない場合、U (ungraded/unclassified)、つまり不合格となる。

また、一部の科目(歴史など)を除くと、難易度によって2段階に試験がレベル分けされている。

現在の制度では、基本的に、以下のように設定されている。

  • Higher:グレードA*からD(Dに満たない場合、U)
  • Foundation:グレードCからG(Gに満たない場合、U)

つまり、グレードB以上を取りたければ、Higherレベルの難易度の高い試験を選択しなければならず、難易度の低いFoundationでいくら高得点をゲットしても、最高でグレードCしか取れないのである。
(2006年から、数学のみ3段階にレベル分けされたようだが)

尚、大学へ進学するためには、さらにその後、シックス・フォーム(日本で言う高2から高3)と呼ばれる課程で勉強し、Aレベル(正式には、GCE-A(General Certificate of Education, Advanced Level))と呼ばれる大学入試に相当する試験を受ける必要があるが、Aレベルを受験する前提として、英語と数学を含む5つ以上のGCSE科目で、グレードC以上取得することが要求される模様。
そういう背景もあり、英語と数学でグレードC以上取れなかった人がGCSEに再チャレンジするケースは多いようだが、今回の制度変更では、全ての生徒に、グレードC以上取ることを必須とし、取れない場合、17歳までは勉強し、再試験を受けることを強制される。

さらに、計画では、2015年には18歳まで強制期間が引き上げられるとのこと。

今回の制度変更の背景には、かなり多くの生徒が英語と数学でグレードC以上取れず、16歳で学校を離れているという事実があるようだ。

また、16歳以上になっても勉強を続けている学生の数が、他国に比べて後れを取っているというのもあるらしい。
そして、恐らく、それが昨今イギリス人の若者が仕事にありつけない根本原因として考えられ、それに対する策として、今回の変更が適用されたと読んでいる。

まぁ、日頃、移民問題で、移民に仕事取られたとか騒いでいるけど、一方で自国民の若者にも問題あるよねと、しっかり認識しているということの裏返しではなかろうか。

日本でも学力低下とか叫ばれているが、まぁここイギリスでも似たようなもの。

あとは、それに対する取り組み方一つで、その国の将来が変わってくるし、国にとっても最重要事項の一つだと言っても過言ではない。

勉強だけが全てではないと思うが、やはり、教育は大事だと思う。

お金がないのでプライベートには行かせられないけど、学校選びはしっかりしてあげたいと思う次第である。

Listening to “Maiden Voyage” by Herbie Hancock
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