アルコールの最低価格義務付けを巡る賛否両論

本日のMETRO(第52回)。

Ed Miliband mocks David Cameron over alcohol pricing: ‘Is there anything the prime minister can organise in a brewery?’
(ペーパーのタイトルは「Cabinet split ‘dooms alcohol pricing plan’」)

以前から話に上がっているアルコールの最低価格を定めるという案に対して、議会が割れており、撤回されるのでは?という憶測が飛び交っているという記事。

そもそも、なぜアルコールの最低価格を定めようとしているかというと、スーパーやオフ・ライセンス(酒は売ってるけど、パブと違って店内で飲めない=資格がない、という意味で、所謂コンビニみたいな店)で格安で売られているお酒のせいで、飲む量が増え、そのせいで人々の健康に害を与え、さらには、飲酒が原因の患者などが増えてNHS(病院)のリソースを圧迫している≒コスト増、ということで、その根本原因を断ってしまえということらしい。

専門家の分析結果によると、1ユニットあたり、45ペンスの最低価格を導入することによって、全体で4.3%飲酒量を低減させることができ、10年で2千人もの命を救える可能性があるとのこと。

ただ、この「1ユニットあたり45ペンスの最低価格」と言われても、それが何を意味するのかよく分からない、というか、1ユニットという単位そのものが我々日本人にとってはぴんとこないと思う。

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で、軽く調べたら、どうもアルコール度数によって、1ユニットの量が変わってくるようで、一概に1ユニットが何mlとは言えないようだ。

BBCのサイトに分かりやすい比較があったので、これを見れば、だいたい分かると思う。

Alcohol units guide (from BBC)

これによると、普通のビール(アルコール度数4%)のハーフパイント(284ml)が1ユニットに相当し、普通のビール1缶(440ml)やグラス・ワイン(アルコール度数12.5%)1杯(175ml)が2ユニットに相当するらしい。

ちなみに、どうでもいいが、イギリスでは、妊娠中(ただし、最初の3ヶ月を過ぎた後)、2ユニットを週に1,2回程度ならOKとされている。
つまり、グラス・ワイン1杯を週1、2程度ならOKということである。

このあたり、日本に比べるとゆるいですな。。
(相方はこれもあってイギリスで出産して良かったと言っている*笑)

で、話を元に戻すと、普通のビール1缶が2ユニットなので、「1ユニットあたり45ペンスの最低価格」が適用された場合、一般的にイギリスでよく飲まれるカールスバーグ(Carlsberg)、フォスターズ(Foster’s)やステラ(Stella)等のラガーの1缶の最低価格が90ペンスになるということである。

これがどういうことになるかというと、今、例えばテスコとかで15缶入りのフォスターズが12ポンドとかで買えるので、1缶あたり80ペンスの計算になるのだが、今後テスコは最低でも、13.5ポンドで販売しなければならないということになり、酒飲みとしては由々しき問題なのである。

となると、原価が同じである場合、単にテスコなどの店側が高く売る大義名分を手に入れて、その分利益がっぽりということになり、これもこのプランが問題視されている一つの原因となっているようだ。

その他にも、特に節度を持って飲酒している一般消費者をもアル中みたいに扱うのか!という反対意見も多くあるようだが、その間ぐらいに位置している自分としては、若干複雑な心境だ*笑
(まぁ、最近はかなり節度を持って飲酒を嗜むようにはなったが・・)

Listening to “What About Now” by Bon Jovi
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